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***医師会だよりNo.26***
子宮頸がんワクチンのすすめ子宮頸がんは子宮の入り口にできるガンです。その原因はヒトパピローマウイルス(HPV)で、性交渉で感染します。予防・早期発見には、頸がんワクチンの接種とがん検診が重要です。子宮頸がんは比較的若い年齢で発病します。早期に見つかれば予後は良好ですが、子宮を失う可能性もあり、妊娠や分娩を希望する女性にとっては不都合な病気です。10代の女性に子宮がん検診をすることもありますが、無症状でも異常を認めるケースは少なくありません。がんによる不正出血がある場合は既に早期のがんではない可能性があります。がんの進行状況によっては、ご本人・ご家族にとって大変つらい経過をたどることがあります。早期の子宮頸がんはしばしば無症状のため、症状のない方でもがん検診が望まれます。積極的に子宮頸がんを予防するには頸がんワクチンの接種が必要です。初回性交渉以前に接種を終えるのが最も効果的です。小学校の高学年から高校1年生までの間でワクチン接種を受けると公費の対象となります。それ以降の年齢では自費になりますが接種が望まれます。頸がんワクチン接種により約90%の感染予防効果が得られます。ワクチン接種が進んでいる欧米の国では子宮頸がんに関連するHPVの感染率は劇的に低下しています。ワクチン導入当初、接種後に持続的な疼痛などの重篤な症状がみられたことが問題となりました。その後WHOのワクチンの安全性に関する委員会が、安全性に関して評価を行い、ワクチン接種と疼痛・運動障害を含む多様な症状との因果関係を示す科学的根拠はないと結論付けています。日本は先進諸国の中で最も頸がんワクチン接種が遅れている国です。将来、世界各国で子宮頸がんの減少が予測されている中で、このままでは日本では子宮頸がんの罹患率、死亡率が低下しない状況が予測されます。ちなみに産婦人科の医師で、自分の娘に頸がんワクチンを接種しない事を選択する方がいるとは思えません。自分の娘がノーガードで社会に出る事を許すでしょうか?
子宮頸がんワクチンのすすめ
子宮頸がんは子宮の入り口にできるガンです。その原因はヒトパピローマウイルス(HPV)で、性交渉で感染します。予防・早期発見には、頸がんワクチンの接種とがん検診が重要です。
子宮頸がんは比較的若い年齢で発病します。早期に見つかれば予後は良好ですが、子宮を失う可能性もあり、妊娠や分娩を希望する女性にとっては不都合な病気です。10代の女性に子宮がん検診をすることもありますが、無症状でも異常を認めるケースは少なくありません。がんによる不正出血がある場合は既に早期のがんではない可能性があります。がんの進行状況によっては、ご本人・ご家族にとって大変つらい経過をたどることがあります。早期の子宮頸がんはしばしば無症状のため、症状のない方でもがん検診が望まれます。
積極的に子宮頸がんを予防するには頸がんワクチンの接種が必要です。初回性交渉以前に接種を終えるのが最も効果的です。小学校の高学年から高校1年生までの間でワクチン接種を受けると公費の対象となります。それ以降の年齢では自費になりますが接種が望まれます。頸がんワクチン接種により約90%の感染予防効果が得られます。ワクチン接種が進んでいる欧米の国では子宮頸がんに関連するHPVの感染率は劇的に低下しています。
ワクチン導入当初、接種後に持続的な疼痛などの重篤な症状がみられたことが問題となりました。その後WHOのワクチンの安全性に関する委員会が、安全性に関して評価を行い、ワクチン接種と疼痛・運動障害を含む多様な症状との因果関係を示す科学的根拠はないと結論付けています。
日本は先進諸国の中で最も頸がんワクチン接種が遅れている国です。将来、世界各国で子宮頸がんの減少が予測されている中で、このままでは日本では子宮頸がんの罹患率、死亡率が低下しない状況が予測されます。ちなみに産婦人科の医師で、自分の娘に頸がんワクチンを接種しない事を選択する方がいるとは思えません。自分の娘がノーガードで社会に出る事を許すでしょうか?