医師会ニュース

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2009年10月01日

***医師会だよりNo.2***

大切ないのちについて考える
尾道市医師会性感染症・エイズ対策プロジェクト委員会

 皆さんはエイズと聞くと、どう思われますか?一様にしかめ面となり、汚い物と思われるのではないでしょうか。しかし、このエイズ(AIDS)が皆さんのお子さんやお孫さんそしてご自身も感染してしまう危険性が、今日の日本でも高まってきているとしたらどうでしょうか。
 我が国は先進国で唯一感染率が年々増加している国です。平成20年末では国内のエイズウィルス(HIV)感染者は10,552人、AIDS患者数は4,899人という報告があります。何だ、たったそれだけ?と思わないでください。この数は判明している数で、実際にはこの4~5倍の患者がいるとされています。そして、自分自身感染しているとは知らない人たちが今もどんどん感染者を増やしているのです。最近は若い世代の患者数が増加し、特に異性間の性的接触での感染が急増しています。性行動も年々若年化、多様化してきていますので、大ブレークがくることはもう時間の問題です。
 HIV、AIDSは一度感染してしまうと決して治りません。しかし、かなり進行したAIDS以外は以前のように死ぬことはなくなりました。ただし一生涯薬を飲み続けなければなりません。ただ、この病気は誰にでも感染する可能性がある疾患ですが、正しい知識を持ち予防さえすれば感染を防ぐことができます。
 私たち、尾道市医師会性感染症・エイズ対策プロジェクト委員会では、特に若者に正しい知識を知ってもらおうと考え、平成19年より毎年講演会と無料検診を行っています。この備後地方にも確実に感染者が増加してきている現在、決して他人事とは考えず、正しい知識を持つためにも講演会にぜひご出席ください。同時にHIV抗体無料検査(即日判定・匿名)も行いますので、この機会に検診を受けられてはいかがでしょうか。

◆市民公開講座「大切ないのちについて考える」 
日 時 10月18日(日)14:30開演(13:00開場)
場 所 しまなみ交流館
内 容 第1部「HIVとAIDSのお話」
    講師 県立広島大学ピアカウンセリングサークル
    第2部「恋する、これから恋するきみたちへ」
    講師 上村 茂仁さん(ウイメンズクリニック・かみむら院長)
入場料 無料
※13:00からHIV抗体無料検査を実施(即日判定・匿名)
問い合わせ先 尾道市医師会(TEL0848-25-3151)