医師会ニュース

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2015年10月01日

***医師会だよりNo.14***

病気、けが、認知症の悪化により家で生活できない!

 病気、けが、認知症の悪化により家で生活できなくなってしまった。そんな時どうしたらいいのか。まずは病気にせよけがにせよ病院で診断、治療を受けられると思います。
 そして、幸い元気に回復されれば再びご自宅での生活となりますが、すぐには一寸厳しい、そんな時にリハビリしながら生活をする場所に、老人保健施設(略して老健)があります。医師、看護師、理学療法士、介護士が居る病院と家の“中間施設”といった存在です。ここは、大体2~3カ月の入所期間となります。
 ここで今度は大丈夫ということになれば、家に帰って生活再開となりますが、残念ながら自宅での生活再開は見込みが薄いということになりますと、ある程度長い期間介護を受けながら生活をする場所として、特別養護老人ホーム(略して、特養)で食事、入浴、排せつに至るまでさまざまな介護を受けつつ生活をするということになります。特養は比較的安価に、しかも長期にわたり入所できる介護施設ではありますが、皆さんご存じの通り、希望者が多く居られ、長い間の順番待ちというのが現実です。
 また最近では、認知症の人が介護を受けることのできるグループホームという集合住宅もあり、通所介護を併用する小規模多機能居宅介護というものもあります。これらは介護保険の介護認定を受けたうえで介護保険を利用した施設になります。
 介護保険を利用しないものとして、養護老人ホーム、軽費老人ホーム(ケアハウスを含む)また、最近広告などで目にされることもある介護付き有料老人ホームなどがあります。一昔前に比べるとこのほかにもさまざまな施設が増えこの紙面では説明しきれません。費用負担もかなり差が生じますが、もちろん受けるサービスにも違いがあるわけで、個人個人で選択肢が増えたともいえます。
 詳しくはかかりつけのお医者さん、ケアマネージャーの人にご相談ください。